2024.12.04
7月30日 旅行の第一日は、7:15に成田空港集合。普段の学校生活と比べかなり早い集合となりましたが、全員問題なく集合していました。何名かは初めての海外、初めての飛行機で緊張していた様子。ベトナム航空便に乗ってハノイを経由し、17:10にシェムリアップ空港に到着しました。その後、ガイドさんの案内でバスに乗ってホテルジャスミンロッジに到着しました。バスから見た光景は真っ暗で、これから過ごすカンボジアでの光景がどんなものか、期待と不安がない交ぜになったような初日でした。
7月31日 二日目、いよいよ本格的なツアーの開始です。カンボジアの内戦の歴史を学ぶ一日として、キリングフィールドと戦争博物館、そして織物や工芸品の文化を知るためのシルクファームを見学しました。内戦の悲惨さや伝統的な工芸品の美しさを学びながら、少しずつ異国に来たことの実感が深まっている様子でした。初めて食べたカンボジア料理も注文に苦労しながらも美味しく楽しい時間となったようでした。
8月1日 三日目は午前にトンレサップ湖見学、午後はアンコール小児病院見学、夕方からオールドマーケット・ナイトマーケット巡りをしました。
トンレサップ湖は東南アジア最大の湖であり、乾季と雨季で面積の差が6倍にもなる湖です。水上で生活する人や学校があり、遊覧船に乗りながら初めて見る光景にみんな感嘆していました。
アンコール小児病院は当時未発達な医療環境に苦しむ子供たちのために写真家の井津健郎さんが建てた病院です。自分たちの知らないところでつながっていたカンボジアと日本のこと、未だ苦しい医療環境の改善のため、初めてお土産以外の目的でリエル(カンボジア紙幣)を使った生徒さんがたくさんいました。
夕食後はマーケット巡りをしました。カンボジアで現地の方と交流・値切りをしながらお買い物。物怖じせず交渉を進める皆さんの背中はたくましさを感じました。また帰りは初めて乗るトゥクトゥク。日本と大分異なるカンボジアの混雑した道路をすり抜けていくトゥクトゥクに興奮された生徒さんも多かったようです。
8月2日 四日目から本格的なボランティア活動となります。トンレアップ村の小学校に向かい、二日間生徒さんたちが授業を行います。
初日はガイダンスと一回目の授業でした。学校につくとまずたくさんの子供たちがドアの前に集まりお迎えをしてくれました。生徒の皆さんはカンボジアの子供たちの人懐っこさに驚きつつもあっという間に仲良くなり、追いかけっこやサッカーやバレーボールをしていました。学校や村を回る時にも子供たちとずっと手をつないで見学をしていました。
午後の授業は何もかもが初めての経験。自己紹介をするにもどう言ったらいいのか困惑をしてうまくいかない人たちもいました。それが悔しかったのか、何人かは現地の先生たちとミーティングをし、ゲストハウスに戻った際も熱心にチームで授業計画を立てていました。
8月3日 五日目は午前午後と授業。前回の準備を活用して、各チーム大いに頑張っていました。テストを実施したり、その直しで個別に指導をしたり黒板に絵を交えながら日本語や英語を教えていました。彼らが書いた黒板の一部を写真に撮ったのでご覧いただければと思います。
ボランティアの最後はこれまでの経験を通してSDGsワークショップ。日本と異なる水の事情や医療事情に関心を抱いている人が多い印象でした。
その後、ODA(政府開発援助)の見学を行い、カンボジア式マッサージを受けました。小児病院に続き、日本とカンボジアの繋がりが意外なところであったことに皆興味を持っているようでした。またカンボジア式マッサージでは、そもそもマッサージ自体が初体験の人が多かったようで、大人には極楽の、生徒の皆さんにとっては笑いと悲鳴が巻き起こる愉快な時間となりました。
8月4日 カンボジアでの最終日はまずアンコールワット遺跡群の観光を行いました。世界遺産であるアンコールワットはさすがの迫力で、奥へ行くたびに近づいていく寺院に皆さんが息をのんでいました。残念ながらこの日は宗教上の都合で第三階層まで登れず、カンボジアで一番高い景色を見ることは叶いませんでしたが、ぜひまた次の機会に挑戦してもらいたいと思っています。
そして観光が終わった後はいよいよカンボジアとお別れとなります。六日間お世話になってガイドのラッターナさんとラディ—さんにお別れを告げ、18:05にシェムリアップ空港を発ちました。
ハノイ空港で乗り継ぎ、およそ11時間の移動を経て、8月5日7:35に成田空港に到着しました。気候や時差、言葉、お金、食事、文化、建物、設備そして人。あらゆることが日本と異なる環境でいろいろな苦労をしながら教員含め40人それぞれが学び続けた7日間でした。このツアーがただの旅行ではない、人生の財産として彼らの中に残り続けてくれることを願い、報告と致します。ご興味を持たれた方がいらっしゃればぜひ、来年度カンボジアボランティアツアーにご参加ください。