未来のイノベーターたち
6月のある日、お昼休みに高校生の女子が二人、何の前触れもなく校長室を訪ねてきました。彼女たちが校長室にやってきたのはこれが初めてで、二人ともたいへん緊張した様子です。自己紹介もしどろもどろ、何の用件でやってきたのか要領を得ません。
それでも校長室のソファの座り心地に慣れるにしたがって、彼女たちも少しずつリラックスしたのでしょう、どうやら私に課題作成の協力をしてほしいのだということがわかりました。授業の中で〈架空の商品のプレゼンテーション〉をすることになり、私にその商品の紹介動画に出てくれというのです。彼女たちの話に興味を引かれた私は、「いったいどんな商品のプ